長期療養を経験した子どもたちが復学する際に、学校の先生が気がかりにしていることは?

コラム

今回は2020年度8~9月に実施したベネッセこども基金助成事業による岡山県内の小学校から高等学校および特別支援学校を対象とした、慢性疾病を抱える子どもたちの支援課題や支援事例を調査するアンケート調査結果から、学校現場の先生方のニーズや必要な支援策について考えていきたいと思います。

学校現場における病気を抱える子どもたちの教育支援を考えるシンポジウム(2021年2月28日開催)
学校現場の先生方にご協力いただきアンケート調査をした結果から見えてきた岡山県内の病気を抱える子どもたちの教育支援における課題やニーズは何か。 2名の講師とポケットサポート代表の三好がトークセッション形式で考えるイベントを開催します。 新着情

アンケート調査結果から見えてきた困りごと

岡山県内の649校にアンケート調査票を配布し、全体の約42%となる273校より回答いただきました。設問2では長期療養児が復学する際に気がかりなことを最大8つまでの選択式で聞きました。

ポケットサポートが外部有識者とあらかじめ想定していた気がかりになると思われる事項において、学校現場の先生方も不安を抱えられており、回答数の多い項目や少ない項目は出ていますが、少なからず気がかりになっていることが可視化され、当団体としても再認識できました。

特に児童生徒の体調管理や活動制限、許可の程度については学校行事や授業内容に応じて学校現場で配慮が必要な点として回答数が高くなっていると考えられます。

また、上位3~5位の項目においても病気に関する正しい知識、個人情報の取り扱い、入院や療養による学習の遅れは、慢性疾病によって個別性の高い支援や配慮が必要になる児童生徒に関して、情報収集や院内学級との連携、保護者や医療機関との事前確認が必要不可欠な項目です。

上位6~8位の項目についても児童生徒の担任の先生や、学校の保健室の先生は重要視されている傾向で、復学後のクラスメイトとのコミュニケーションや友達と馴染めているかどうか、校内教員の理解や協力が項目としてあがっています。

今回のアンケート調査結果では、273校のうち56%にあたる153校の先生が長期療養児の【支援経験なし】と回答しています。

児童生徒を担任する先生にとっても初めての経験となることも珍しくなく、学校現場の先生方の協力や保護者・医療機関・教育委員会・保健所・地域支援団体など子どもたちに関わる様々な関係機関との連携や情報共有が必要不可欠だと考えています。

ポケットサポートが支援を強化していくべき項目

今回のアンケート調査結果から、学校現場の先生方が一番の気がかりとしている「児童生徒の体調管理や運動制限・許可の程度など医療関係者との連携強化」を改めて再認識することができました。

ポケットサポートでは病気を抱える子どもたちの学習空白を補うため「学習支援」を中心に、入院中や自宅療養中の子どもたちの支援を展開してきました。また、年4回の季節ごとの交流イベントでは同じような闘病経験のある子どもや家族同士の交流機会づくりなどを行ってきました。

しかし、子どもたちが退院して地元の学校へ復学する際に最も連携が必要で、支援を必要しているのは学校現場の先生(担任の先生や、保健室の先生)、そして保健所や教育委員会などの行政担当者ではないでしょうか。

学校現場の先生方が抱える一番の気がかりなこと『児童生徒の体調管理や運動制限・許可の程度』に対して、私たちポケットサポートができることを考え、2021年度より次なる事業を展開していきます。

2021年2月28日(日)の13時からはYouTubeライブ配信にて、著名なゲスト2名にも今回のアンケート調査結果をご覧いただき、学校現場の課題やニーズ、今後の病気を抱える子どもたちの支援拡充についてトークセッション形式で参加者と一緒に考えます。

また、YouTubeライブチャットから参加者の質問も受け付けますので、みなさまのご参加をお待ちしております。1月26日現在で既に100名を超える参加申込を頂いており、今回の岡山での調査結果がきっかけとなり、全国各地で病気を抱える子どもたちの支援拡充が進むことを期待しています。

学校現場における病気を抱える子どもたちの教育支援を考えるシンポジウム(2021年2月28日開催)
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