それぞれの地域で広がり始める遠隔授業・オンライン学習支援

遠隔授業やオンライン授業コラム

まだまだ感染拡大の危険が残る中、病気を抱える子どもたちの学習支援は子どもたちの「学びたい」という気持ちに応え、自己肯定感を高めるだけでなく、将来への希望にもつながります。

今回はオンライン学習支援や遠隔授業がなかなか進まない課題となっている部分をまとめたいと思います。

いつもと同じ環境づくりの難しさ

学校での学習スタイルはクラスの友達と一緒に教室に入って一斉に授業を受けるスタイルがほとんどです。選択教科などによっては個別指導であったり、実技指導で1対1になることもありますが、受験等で必要になる5教科は一斉授業が中心です。

このスタイルに子どもたちも、学校の先生も、慣れているため先日のブログでご紹介した同期型の授業(時間を合わせてリアルタイムで授業を受けるスタイル)がオンラインに切り替える場合も一番効率的になります。

最適だと思う方法ですが、この場合は子ども1人につき1台のパソコンやタブレットが必要になります。また、学校であれば先生が巡回しながら個別にフォローしたりすることもできますが、オンライン授業では全員に対しての指導が中心になり、理解が遅れている児童生徒にフォローすることが難しいのも現状です。(もちろん宿題の提出などで理解が不足している場合は個別フォローすることはできるが、先生の負担は増える)

学校と同じ環境を作ることは難しく、子どもたちは画面上を見続けることになるため集中力が続きにくいことも指摘されています。遠隔授業やオンライン学習を導入する際には、新しい取り組みとして生徒や先生方の負担も考慮する必要があると思います。

対面できない学習指導の難しさ

直接対面であれば子どもたちの様々な反応を見ながら対応することができますが、テレビ会議システムを利用する場合は「顔の表情と声」だけしか感じ取ることができません。

進級・進学したばかりの子どもたちと先生は初対面で信頼関係づくりが未熟な状態なので、テレビ電話の画面だけですべてをくみ取ることはさらに難しくなります。

また、生徒が手元のノートに書き込んでいる様子を見ることができないため、子どもたちの理解度や進捗を先生が適宜、声で質問して確認しながら学習指導を進めていく必要があります。

1対1でのテレビ電話であれば分からないところを聞き取りながら個別に指導できますが、1人の生徒に10分かかる場合を想定すると30人のクラスであれば300分(5時間)かかる計算になり、生徒の自宅での都合や回線トラブルも想定されるので、数日に分けて対応する必要があります。

また、日程調整をするために電話確認やメール送受信など先生の事務作業が増えます。

やはり、すべての授業や学習を一斉授業型のオンラインに切り替えることは難しく、定期的に個別でのフォローや、学校に集合して教室で授業参加など、組み合わせた学習スタイルが、新型コロナウイルス感染拡大防止のために始まる新しい生活様式には必要だと思います。

人件費以外の設備や事務負担が増える

オンラインでの学習指導を開始するためにはネット回線やパソコン等の端末が必要不可欠です。既に1人1台のタブレットPCなど導入が進んでいる地域や学校もありますが、普及率は全国のうち数パーセントです。

学校現場だけでなく放課後の子どもたちの学習を補う放課後等デイサービスや学童放生でもICTは必要不可欠な時代になってきています。オンラインによる学習支援が全国のさまざまな団体でも始まろうとしていますが、設備導入に伴う費用負担が大きな負担となっておりクラウドファンディングや助成金を活用する団体が増えています。

病気や障がいがある子ども達へ。遠隔での学習支援の環境整備を! - クラウドファンディング READYFOR (レディーフォー)
特定非営利活動法人かごしまコネクションズです。病気や障がいのある子ども達が、感染症流行や災害など対面せずとも学習支援を受けるため、遠隔支援が行えるように環境の整備を行います。 - クラウドファンディング READYFOR

上記のクラウドファンディングは鹿児島で活動する「NPO法人かごしまコネクションズ」さんが立ち上げたもので、病気や障がいがある子どもたちにオンラインで学習支援を提供するための環境整備に必要な資金を2020年6月末まで80万円を目標に集めています。

3,000円や5,000円から活動資金の一部を応援することができ、各家庭のニーズに合わせて、家庭訪問型と遠隔オンライン型、さらには教室型を組み合わせた多様なスタイルで子どもたちの学びを支援する取り組みです。

「学校教育を切れ目なく受けられる環境を作っていきたい」

理事長の井上さん、副理事長の田中さんの子どもたちへの熱い思いが込められたプロジェクトだと思います。ポケットサポートが思い描くビジョンにも共通することがあり、私たちも陰ながら「かごしまコネクションズ」さんを応援しております!

まとめ

子どもたちが学校に登校してクラスの友達と一緒に授業を受ける

そんな当たり前のことが、新型コロナウイルス感染拡大により全国の学校が一斉休校になり子どもたちの学ぶ機会が途絶えるきっかけになってしまいました。

私たち大人も時差出勤やテレワーク、3密を避けるための様々な活動自粛を強いられていますが、子どもたちの成長発達に必要不可欠な「学び」も同様に自粛が続いていいのでしょうか。

子どもらしく遊んだり勉強したり、友達と会話したり時にはケンカすることも、子どもたちの成長発達には必要不可欠だと思います。

全国各地の学校や支援団体が様々な取り組みを進めています。私たちにできることは何か、今一度考えてできることから行動する。

NPO法人かごしまコネクションズさんが初めて取り組むクラウドファンディングは、まさにできることを考えて行動を始めた第一歩だと思います。本当に素晴らしいです。

プロジェクト終了まであと4日。現在の支援総額は折り返し地点の40万円です。

みなさんも「かごしまコネクションズ」さんの挑戦を温かく見守りながら、最後まで応援いただければ私たちも嬉しいです。

病気や障がいがある子ども達へ。遠隔での学習支援の環境整備を! - クラウドファンディング READYFOR (レディーフォー)
特定非営利活動法人かごしまコネクションズです。病気や障がいのある子ども達が、感染症流行や災害など対面せずとも学習支援を受けるため、遠隔支援が行えるように環境の整備を行います。 - クラウドファンディング READYFOR