梅雨の合間、少しだけ太陽が顔をのぞかせてくれた先月6月14日(土)に、病気のある子どもたちを支援する「ボランティア研修会」を岡山県立図書館の多目的ホールで開催しました。

この研修会の対象者は、教育や医療・福祉を目指している高校生や大学生です。嬉しいことに岡山県内の各地から高校生や大学生の申し込みが多数ありました。なかには遠方の県北の高校から何人もの参加希望があるなど、病気のある子どもたちに心を寄せてくれる若い世代の存在に、心があたたかくなりましたね。当日は定員超えの参加者の皆さんの若い熱気で、会場のクーラーの設定温度を低めにしたほうがいいかも、とスタッフが 心配になるくらいの盛り上がりでした。
午前中は希望者対象のボードゲームでの交流体験。高校生と大学生合わせて10名の希望者が3グループに分かれて「ペンギンパーティー」「そっとおやすみ」「ito」の3種類のボードゲームをスタッフと共に楽しく体験しました。

まずは簡単なルールなので小さな子どもから大人まで一緒に楽しめる「ペンギンパーティー」を始めます。ほとんどの学生さんが初対面だったので、スタートはちょっとおとなしいムードでした。でもプレイしてみると意外に奥の深いゲームなので、だんだん熱を帯びてきました。
場の空気が温まってきたところで今度は「そっとおやすみ」に移ります。このボードゲームは他のゲームにはない独特の盛り上がりが楽しめます。1人ずつ順番に手札を1枚次の人に渡しながら、受け取った人の絵柄が4枚揃ったら、後で素知らぬ顔で手札をそっと伏せ、それに気づいた人もそっと伏せ、最後に気づいた人に「おねむちゃんカード」を押し付けるというルールです。みんなできるだけ他の人の挙動に目を配ろうと頑張るのですが、4、5人もいると全員の行動に注目し続けるのは無理です。自分の番が来てどの手札を渡そうかと考えているときに、どうしても隙が生まれてしまいます。素知らぬ態度がうまい人、頑張っているつもりなのに「おねむちゃんカード」をもらってしまう人、それぞれのグループで笑い声が上がっていました。

最後に子どもたちにも人気の高い「ito」をしました。各プレイヤーに1〜100までの数字カードが1枚ずつ配られ、テーマカードで指示されたお題に沿って自分の数字の大きさを表現し、全員のカードを小さい順に並べられたら成功です。おもしろいお題も出ていましたよ。「好きな異性に言われて嬉しい言葉」というお題では、数字の大きさを表す説明で「グループLINEから個人LINEへの登録をお願いされた」「誰だっけ?と名前を聞かれた」なんていう説明もありました。はて、これってどっちの点数が高いのでしょうね?皆さんはどう思いましたか?みんなの価値観のズレにまたまた大笑いのゲームでした。
終わりの時間になっても、どのグループもまだまだボードゲームを体験したそうでしたが、いったんお昼休みとなりました。

そして午後からは参加者全員が揃い、本日の研修の始まりです。受付でくじ引きをして指定された番号のテーブルに別れてもらいました。まずは自己紹介で名前と学校名、本日の研修会の参加動機を話しました。「医療系の進路を考えているので、病気の子どもたちのことを学びたい」「養護教諭を目指しているので」「きょうだいとの接し方の参考にしたい」等々、それぞれの学生さんの学びに対する真剣さに、スタッフも感動しましたね。

続いて4人で1チームとなりグループワークに取り組みます。乾燥パスタ20本、テープ90cm、ひも90cmを使って自立可能なできるだけ高いタワーを立てて、タワーの一番上にマシュマロを置く作業にみんなが真剣に取り組みました。「マシュマロタワー作り」では高さが50センチを超えたチームが2組いました。協力して行うワークでみんなの距離が縮まってきたところで休憩を挟み、「学習支援における声掛けワーク」に移りました。自分とは違う他の人の声掛けの仕方を聞いて、学びが深まっていきます。そのたった一言が病気のある子どもにとっては想像以上に重みがあることを実感してもらえたように思います。

最後は入院することになった女の子・その母親・担任の先生・親友それ ぞれの「4人のつぶやき」を聞いて支援策を考え共有しました。少し前に同じようなワークを、大人の支援者対象で実施したときとは違った観点での支援策や感想が出てきたことが興味深かったです。大人は母親の大変さに共感的だったのに対し、学生目線では入院することになった女の子の思いを中心に、忙しくてももっと周囲が娘の思いに気づくべきだという観点で考えている学生さんが多いように思いました。

研修後のアンケートから「視野が広がった」「学ぶことが多かった」等、ボランティア研修会に対して満足感を得た学生さんが多かったことがわかりました。初めてこのような研修会に参加したという高校生が「自分とは違う考えを知ることができて、これからの生活に活かせると思いました。このような機会があれば今後も積極的に参加したいです!」という嬉しい感想を書いてくれていました。参加者だけでなく我々スタッフも実り多い1日を過ごすことができました!
参加してくれた高校生、大学生の皆さん、ありがとうございました!